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東京・台東借地借家人組合 3
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地代・家賃を支払っている借主の立場から
居住トラブルの解決を支援する賃借人の組合です。


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東京・台東借地借家人組合 3





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2008/08/19 17:23
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借地での建替え

2008/08/15 10:28

 借地非訟手続で裁判所から 
   建替承諾の許可を得て2階建てを新築


 大田区北糀谷1丁目に居住する河原さんは、3年前に借地(約36坪)の更新料を支払い、更に近隣の平均よりも高額な地代への改定にも同意して更新契約を締結した。


 それは総て地主の建替承諾を得るためである。仲介の不動産業者が地主の言い値で更新料と地代値上げを認めるのであれば、引換え条件として地主の建替承諾許可の同意を取り付けるという提案があたからだ。当時、地主(5人の相続人全員)は建替承諾を口頭であるが、了承して共有賃貸人として合意したものである。


 河原さんは、建替えの挨拶をしたところ、共有賃貸人の1人から相続での取り分が少ないという理由で借地の返還を求められた。不動産業者に相談しても我関知せずの態度のため、組合に相談し入会した。


 早速、組合は借地借家法17条に基づく増改築承諾許可の非訟手続を裁判所へ申し立てた。増改築許可申立の際に、共有賃貸人の1人が死去し、その相続人4人が加わり計8人相手の申立となった。


 後日、裁判所の許可の条件は、更地価格の3%の承諾料ということで決定した。


 しかし、地主側は承諾料と地代の受領を拒否している。止むを得ず、それらは法務局へ供託している。


  地主の嫌がらせは続く、非訟手続申立の際に図面に塀の設置が書き込まれていなかったことに難癖をつけ、工事の妨害をするなどである。


 河原さんは、地主の妨害をはねのけて新築建物を完成させ、塀の工事も完了させた。 玄関脇の柿木は風雪に耐えて見事な実をつけた。


 


 借地借家法
 借地条件の変更及び増改築の許可
第17条  建物の種類、構造、規模又は用途を制限する旨の借地条件がある場合において、法令による土地利用の規制の変更、付近の土地の利用状況の変化その他の事情の変更により現に借地権を設定するにおいてはその借地条件と異なる建物の所有を目的とすることが相当であるにもかかわらず、借地条件の変更につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、当事者の申立てにより、その借地条件を変更することができる。


 増改築を制限する旨の借地条件がある場合において、土地の通常の利用上相当とすべき増改築につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、借地権者の申立てにより、その増改築についての借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。


3 裁判所は、前2項の裁判をする場合において、当事者間の利益の衡平を図るため必要があるときは、他の借地条件を変更し、財産上の給付を命じ、その他相当の処分をすることができる。


4 裁判所は、前3項の裁判をするには、借地権の残存期間、土地の状況、借地に関する従前の経過その他一切の事情を考慮しなければならない。


 転借地権が設定されている場合において、必要があるときは、裁判所は、転借地権者の申立てにより、転借地権とともに借地権につき第1項から第3項までの裁判をすることができる。


6 裁判所は、特に必要がないと認める場合を除き、第1項から第3項まで又は前項の裁判をする前に鑑定委員会の意見を聴かなければならない。

 

      (注) 借地権者=借地人   借地権設定者=地主


東京借地借家人新聞より



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保証金が戻った

2008/08/14 08:00

  豊島区要町で料理屋を経営している大石さんは、3年前の店舗の更新問題で組合に入会した。その時には組合が作成した文書を家主に送り、更新時の更新料2ヶ月分を1か月分に変更、家賃40万円を5万円減額させた。


 今回、家主は更新料を2万円負けるから契約更新しようと催促してきた。長引く不況で、この店舗を借りた10年前に比べると売上は半分以下に減少しており、営業を続ける上でも大変と考え組合に相談した。駄目で元々となのだからと家賃、更新料、共益費の減額などを請求することにした。


 契約書を検討したところ、バブルの頃の契約で保証金が1000万円もあることが判明し、保証金の返還も合わせて請求することにした。組合で文書を作成し、家主に提示したところ保証金500万円を返還すると回答してきた。


 大石さんは「保証金の返還は考えてもいませんでした。返還された保証金は店の回転資金として使います。本当に助かりました。」と喜んでいた。



東京借地借家人新聞より



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明渡しで家主敗訴

2008/08/13 09:47

 豊島区長崎のマンションに上山さんは平成8年から住んでいる。家主の借金が原因で、家主が交代するという通知を平成13年11月に受けていた。


 その後、立退き問題が浮上し、新家主との間で金銭補償で話合いが行われたが、合意に至らなっかた。 そんな中で、給湯器の修理修繕で問題が紛糾し、新家主との関係が悪化していた矢先に突然、家主が建物明渡しの訴訟を提起して来た。


 明渡し理由は、上山さんがこのマンションの住所に自分の会社の登記をしていたことが居住以外の使用を禁止する契約条項に違反するというものである。所謂、用法違反を理由に訴えたものである。


 裁判を起こされてから組合に入会した上山さんは、弁護士を頼まずに組合の指導と援助を受けて裁判所に答弁書、準備書面などを提出した。裁判の途中で和解の話合いも持たれたが、金額で折り合いがつかずに不調に終わり判決となった。


 6月に行われた判決で、家主の敗訴が確定した。上山さんは、引き続きこのマンションに住み続けることになった。



東京借地借家人新聞より



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更新に際して家主に家賃・保証金の減額を要求してみたら

2008/08/12 00:11

      賃料は15%減額、保証金は25%返還
             減額請求に対し、更新料も免除と家主が回答


 中野区の新井薬師でビルの1階を賃借し,料理屋を経営している佐藤さんは契約更新の時期を迎えた。年々営業が苦しくなる中で、契約更新に際して、家主に対し幾つかの交渉をして経営の安定を目指したいと考え、そのことで組合に相談した。


 契約書の中にはバブルの頃の影響もあって、保証金は5年間で40万円。その上更新に際しては、新賃料の1か月分と書かれていた。代理人の不動産会社は当然のように賃料は現行通り、更新料は1か月分を請求してきた。


 組合との相談で佐藤さんは、賃料の2割値下げ、保証金の約5割の返還、更新料の減額を家主に請求した。家主への手紙には「今年の3,4月は売上が極端に悪くなり、先の見通しもつきかねる現状です。もう少し営業の継続をさせていただきたく、お話合いをお願いいたします」と訴えた。


 家主側は「今回限り更新料の免除、賃料については約15%の減額、保証金は25%を返還する」という回答をして来た。


 佐藤さんは「要求はして見るべきですね」と喜んでいた。



東京借地借家人新聞より



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地代坪当り1000円値下げ

2008/08/11 08:58

    坪当り2500円は近隣地代の約3倍


 練馬区に住む中曽根さんが4月に組合事務所を訪問してきた。今までずと地主の言いなりに地代の値上げを認めてきた。この先このまま値上げが続いたら年金生活では住み続けることが出来ないので、何とか地代を値下げ出来ないかという相談だった。


 地代が近隣相場の約3倍の坪当たり2500円ということなので値下げ請求をすることにした。地主が近所に住んでいるというので組合の名前を出さずに文書を作成し、値下げの通知書を出した。


 地主は不動産会社を代理人として「大幅に値下げします。坪当2000円で了承してください」という回答をしてきた。


 だが、中曽根さんは納得がいかない。「大幅な値下げというが近隣相場の約2倍である。せめて1500円位にして欲しい」というのが希望である。


 そこで、今度は組合名で「本来ならば1000円位が妥当な地代であるが、1500円ということであれば了承する」という旨の通知を出した。


 程無く、地主の代理人から坪当り1500の地代で同意するという回答が来た。


 中曽根さんは「組合の名前で通知したら、早速の、希望額での値下げ返事。さすが組合ですね」と感想を述べた。



東京借地借家人新聞より



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新地主から突然の高額地代請求

2008/08/08 09:30

新地主から突然の高額地代請求され組合に加入



 大江さんは葛飾区立石にて親の代より、50坪を借地している。契約書はなく、地主に直接地代を支払うのではなく、地主の代理人不動産業者に地代を支払っていた。約40年前に明渡しを求められ、賃料の受領を拒否されたため、やむなく供託とあいなって現在に至ったのである。



 供託の賃料は長期間値上げしておらず、かなりの少額であった。突然、新地主である(所有権を取得した)という人物が現われ、地代150000円(坪当たり3000円)を支払え、又は底地を買取れと要求された。 大江さんは思い余って葛飾借地借家人組合に相談し、その場で直ぐに入会した。



 あまりの高額地代の請求に当組合では土地の登記(所有権移転)を確認し、土地(固定資産税)の評価証明書により税額を算出し、適正と思われる賃料40000円(坪当たり800円)を現金書留郵便にて新地主に提供し、地主(静岡県浜松市在住)は受領した。



 今後は地主の出方次第で臨機応変の対応となる。



全国借地借家人新聞より




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更新料は坪10万円

2008/08/07 09:47

組合のアドバイスで地主に更新料の根拠を示せと主張



 豊島区上池袋に住む榎本さんは借地して60年になる。20年前に親が地主の言いなりになり更新料を支払った。 定年を過ぎ、年金生活の現在、今回の更新及び更新料については、どうなることなのか不安でしょうがなかった。



 地主から「更新についてのご案内」という通知をもらった。その中には「更新する意思があるのか。更新するなら坪当り10万円を支払え」と記されていた。30数坪を借りている榎本さんにとっては300数10万円を支払わなければならない。そんな矢先に城北借地借家人組合のチラシが入った。そこには西武百貨店で借地借家の無料相談を行う案内が載っていたので、さっそく相談にいった。



 榎本さんの「更新料の相場はいくらかですか。更新の期間が過ぎてしまったらどうなるのですか」という質問に対して相談員は「更新料支払うという約束がなければ支払う必要がないこと。更新時期が過ぎても正当な事由がないかぎり更新拒絶はできないことその場合、法定更新されて期間は20年になること」などを丁寧に説明された。



目からうろこが取れた榎本さんは組合に入会し、その上で地主に「(1)更新料を支払うという法的根拠を示してください(2)坪10万円という数字の公の根拠(裁判の判例など)を示してください」という通知を出すことにした。その後、地主からの回答はない。榎本さん「回答がないというのは、多少不安であるが、組合に入会してよかった」と述べた。



東京借地借家人新聞より




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原状回復特約は消費者契約法10条に違反し無効の判決

2008/08/06 09:01

 東京簡裁で消費者契約法で原状回復特約が 
                    無効とされた借主勝訴の判決


 (問) 東京でも敷金返還請求裁判で自然損耗を含む原状回復特約は消費者契約法10条に違反し無効という判決があり、敷金全額が返還されたということですが、どんな内容の裁判だったのか。


 (答) 2005年11月29日の東京簡易裁判所の敷金返還裁判で自然損耗を含む原状回復を総て借主の費用負担で行わせる特約の有効性を争った訴訟で、その特約が消費者契約法10条に違反し無効とされた。そして貸主に対して敷金全額(13万6000円)の返還を命ずる判決があった。


  裁判の概要 
 借主は貸主のA株式会社との間で平成8年3月、杉並のマンションの賃貸借契約を締結した。その後、2年毎の合意契約での更新を3回繰返し、平成16年3月1日に法定更新された。


 被告(新家主)は平成16年7月22日に所有権を取得し、賃貸人の地位を承継した。


 借主は平成16年9月23日に居室を明渡し、預け入れていた敷金13万6000円の返還を新家主に求めた。 ところが、新家主は「原状回復特約」による修復費用が18万390円で、敷金から控除すると追加費用が発生するので、その分(4万4390円)を支払えと反訴請求をして来た。


  裁判所の判断
 東京簡易裁判所は、
 「契約書第11条に『明渡しの時は、原状に復するものとし、又、借主は故意及び過失を問わず、本物件に損害を与えた場合は直ちに原状に復し、損害賠償の責に任ずるものとする』と合意されている」この合意は「自然損耗等についての原状回復費用も負担することを定めたものといえる」と自然損耗を含めた原状回復特約の成立を認定した。


 その上で「貸主において使用の対価である賃料を受領しながら、賃貸期間中の自然損耗等の原状回復費用を借主に負担させることは、借主に二重の負担を強いることになり、貸主に不当な利得を生じさせる一方、借主には不利益であり、信義則に反する


 加えて「自然損耗等についての原状回復義務を借主が負担するとの合意部分は、民法の任意規定の適用による場合に比べ、借主の義務を加重し、信義則に反して借主の利益を一方的に害しており、消費者契約法10条に該当し、無効である」として東京簡裁は敷金の全額返還を命じた。



東京簡易裁判所2005年11月29日判決文全文



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賃貸借契約と破産・民事再生・会社更生 (レジメ)

2008/08/05 00:38

  レジメ



    賃貸借契約と破産・民事再生・会社更生 (2005年9月11日)


                                    弁護士 榎本 武光



一 賃貸借契約と破産


 1 賃借人が破産した場合


  @ 賃貸借契約はどうなるか
   
これまで、民法第621条で賃借人が破産すると、賃借期間があっても、賃貸人は賃貸借契約の解約の申入れができた。


 平成16年の法改正(平成17年3月1日施行)で、民法621条が削除された。


 その結果、賃借人が破産しても、賃貸人は賃貸借契約の解約申入れができなくなり、賃貸借契約は継続できることになった。


  A 賃料はどうなるか
   賃借人が破産手続開始決定前に延滞していた賃料については、破産債権となる。=そうすると、賃貸人は、延滞賃料を全額回収することが困難となる。


 破産手続決定後の賃料については、財団債権となる。=この場合には、賃貸人は賃料の受領が保障される。



 2 賃貸人が破産した場合


  @ 賃貸借契約はどうなるか
   これまでの賃貸人に代わって、破産管財人が賃貸借契約の当事者になる。


   破産管財人は、賃借人が対抗要件=登記・引渡=を備えている場合には、賃貸借契約を解除できない。


   賃借人が対抗要件を備えていないときは、破産管財人から賃貸借契約を解除されて明渡さざるを得なくなる。


  A 請求権の性質
   賃借人が破産管財人に対して有する請求権は、賃貸借契約の目的物を使用収益することができる権利であり、これは財団債権となる。(破産法56条2項)=このことは、賃借人が破産管財人から賃貸借契約が保護されることを意味する。


  B 賃料について
   賃借人は、破産管財人に対して、賃貸人に対して賃料を前払いしていたことを主張できる。=二重払いをする必要がない。


   賃貸人が破産手続開始決定前に賃料債権を他に譲渡していたときは、破産管財人はその賃料債権を取り立てることができない。=賃貸人は賃料債権の譲渡を破産管財人に対して対抗できる。


   したがって、賃借人は、賃貸人から第三者に対し賃料債権が譲渡された場合は、賃料債権の譲受人(第三者)に対して賃料を支払うことになる。


  C 賃借人の有する債権と賃料の相殺の可否について
    
賃借人が賃貸人に対して有する債権で、未払賃料債務あるいは将来の賃料債務を受働債権として相殺できる。=賃借人が賃貸人に対して債権を有する場合は、賃料債務と相殺することによって回収できる。


   * 但し、民事再生、会社更生の場合には、手続開始後に弁済期が到来すべき賃料債務のうち6か月分相当額についてのみ相殺できる。(民事再生法第92条2項、会社更生法第48条2項)=民事再生・会社更生のためには、賃借人の賃貸人に対して有する債権の回収が制限される。


  D 保証金・敷金について
    
賃借人から賃貸人に対する敷金返還請求権は、建物明渡を停止条件とする債権である。=賃借人は、建物を明渡さない限り敷金返還請求ができない。


    賃借人は、破産管財人に対して、賃料を支払う際に、敷金返還請求権の債権額の限度で、支払額の寄託を請求することができる。(破産法第70条)=そうしないと、建物明渡後、敷金請求をしても返還すべき敷金が不足している場合が起こりうる。


  ◎ 必ず、賃借人は破産管財人に対して、支払額の寄託を請求する必要がある。


  * 民事再生、会社更生の場合には、手続開始後に賃料債務を支払ったときは敷金の返還請求権は、賃料のの6か月分の範囲内における支払額を限度として共益債権とする。(民事再生法第92条3項、会社更生法48条3項)=民事再生、会社更生のためには、賃借人の賃貸人に対して有する敷金返還請求権が制限される。


  保証金について
   今後、保証金については、敷金として扱うよりも、貸金債権として扱った方が、ただちに賃料債務と相殺できるので有利となった。=◎ これまでは敷金として扱う方が保護されていたが、今後は保証金は貸金と主張する必要がある。



二 競売と賃貸借契約


 1 抵当権設定前の賃貸借契約について


   抵当権設定前の賃貸借契約については、対抗要件(登記・引渡)を有していれば、買受人に対して賃貸借契約を主張できる。



 
2 抵当権設定後の賃貸借契約について
 
   
@ 民法395条の改正(平成16年4月1日施行)により、短期賃貸借の保護はなくなった。=従前は、短期賃貸借(建物賃貸借契約3年)は抵当権の登記後に引渡しを受けてたものであっても抵当権者に対抗することができた。


   A 平成16年4月1日以降の賃貸借契約の場合は、買受人の買受の時から6か月を経過するまでは買受人に引渡すことを要しない。(改正民法395条1項)但し、競売手続の開始前から使用収益をなすものに限る。


   B また、買受人が、相当期間を定めて、使用の対価につき1か月分以上の支払いを催告したにもかかわらず、相当期間内に支払わなかった時は買受人に引渡すことになる。(改正民法395条2項)


   C 改正法施行前の短期賃貸借(建物賃貸借契約3年)については、なお従前の例による。(附則第5条=短期賃貸借契約に関する経過措置)=◎ 平成16年4月1日前の短期賃貸借契約については、短期賃貸借契約の保護がある。


   東借連夏季研修会「賃貸借契約と破産・民事再生・会社更生」要旨はこちら




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高額更新料

2008/08/04 09:34

  家主の一方的な値上げと受領拒否に対し供託で頑張る



 豊島区南長崎で2軒長屋の店舗を借りて商売をしていた橋本さんと須永さんは昨年の年末に5年目の契約更新の時期を迎えた。2人とも、この不況の中で商売も大変で、売上も中々伸びないどころか後退している。本来ならば、賃料を下げてほしいと思いつつも、現行のままの条件で更新すると思っていた。



 その矢先の12月に、家主が持ってきた更新に際しての通知書には「(1)賃料を現行の12万円を13万円に値上げする。(2)更新に際して更新料として新賃料の2カ月分を支払うこととする。(3)契約期間は3年間とする。」というものであった。



 「賃料を値下げしてほしいと思っていたのに値上げを通知され、その上、今まで支払っていなかった更新料まで請求され、期間も5年から3年契約に変更を要求されている」こんな理不尽なことが許されるのかと思って、知人に相談したところ、組合を紹介された。



 組合で、賃料の増減、契約内容の変更には双方の合意が必要なことを説明され、この時期に一方的な値上げは認められないとして、現行どおりの賃料を持参したところ家主は受取を拒否してきた。橋本さんは隣の須永さんも同じ通知書を受け取っていたので2人で組合に入会し、合意更新が出来ないならば、法定更新で、賃料の受取を拒否したので供託して頑張ることにした。2人とも「組合に入会したことで安心して対応できる。」と語った。



東京借地借家人新聞より




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借家の明渡し請求

2008/08/01 08:38

       無断大修繕をこじつけに建物の明渡請求をされる





   日本提で印刷業を営んでいる加藤さんは、木造2階建約坪を借家している。建物は古いがその都度家主の承諾を受け、小まめに修理を重ね、我家同然の気持ちで程度良く維持している。建物を自己負担で修理をしていることもあって当然家賃は2万円と平均よりは安い。



  家主が亡くなって息子が引継ぐと直に、「建物が老朽化して危険だから明渡せ」とか、「無断大規模修繕を行ったので契約を解除するので建物を明渡せ」という言い掛かり的な理由で一方的な内容証明郵便を繰返し送りつけて来た。



  明渡しの意思もないので内容証明郵便は黙殺していた。だが余りにも執拗に送りつけて来るので昨年の3月以後、内容証明郵便の受け取りを拒否した。



それ以後、鬱陶しい建物明渡請求の内容証明郵便は来なくなった。




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3000円の値上げを家主撤回する

2008/07/31 00:43

6軒の借家人に1月から 3千円の家賃値上げ通告



1月初旬、組合に相談の電話が入った。家主から6軒の借家人に対して、1月の家賃から1か月3000円の値上げを通告され困っているという内容である。 過去、2年毎の値上げが繰返され、その都度、値上げを呑まされ続けており、借家人の意見は、これ以上値上げは呑めないということで全員一致している。 だが、値上げ通告にどのように対処するか、借地借家人組合への加入に対しても、各人の意見は纏らない。



 そこで組合の説明会を開いてほしいということで、1月13日に会合を開き、借地借家人組合とはいかなることをするのかを説明した。加えて借地借家法の条文のコピーを配り、それを基にして、家賃値上げの対処方法、供託、調停等を解説した。 組合に加入したいので、1月26日に再度会合を開きたいとの要請があった。 会合で今後の行動の意見交換をし、1月31日に代表者3名と組合役員とで6軒分の家賃を纏めて家主の元へ持参すること、家主への対応は総て役員が行なうことを決めた。



 当日、家主に対して、6名が組合に加入したこと、交渉は組合を中心に行なうことを通告。今回の値上げは認められない。従って、今まで通りの家賃額で支払うので受領の有無を返答してもらいたいと告げると、家主は共同所有者に電話で相談するので待ってもらいたいと奥へ引込んだ。



 数分後、今回の値上げは撤回すると言い、今まで通りの金額で受領した。




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更新料を断ると明渡請求

2008/07/30 11:26

 地主の車の出入の邪魔という理由



 大田区南蒲田2丁目に居住する借地人の飯田さんは、高額な更新料を請求されて知人の紹介で組合に加入した。



 知人も借地人で今年2月に地上げされたことから組合に加入し、地上げ業者と対応して希望する価格で底地を購入することができたことを説明して、組合への加入を勧めた。



 飯田さんは18坪の借地権付の建物を40年前に購入し、クリーニング業を営んできた。前回の更新時は坪当たり5万円の更新料だったが、今回は坪15万円の請求で、あらかじめ考えていた金額を大幅に上回っていた。



 しかも円満に更新ができればと思い、近隣よりも高額な地代に応じてきたのに、地主は周辺の更新料請求額の2倍強の高額な請求をしてきた。



 飯田さんは、坪15万円の更新料の支払を断り、月々の地代を提供したが受領を拒否された。地主は「立退料を出すから明渡せ」と言ううので、それも断り、地代は供託すると伝えた。



 地主は、道路の角地にある飯田さんの建物が車の出入りの邪魔だと言う。飯田さんは、こんな無謀な話しには絶対に妥協しないと決意している。



東京借地借家人新聞より




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借地の更新料の支払い拒否

2008/07/29 00:34

地主に 更新料の支払いを断り、
          拒否された地代の供託を通知



 大田区新蒲田3丁目所在の宅地39坪を賃借中の中本さんの契約期間満了は平成14年の6月。また、同一地主から賃借人の荒井さんも宅地50坪の期限は同年10月であった。



 地主より不動産業者を差し向けるとの連絡があり、やっと平成17年になって業者と話し合いとなった。業者は地主より伝えられていた、坪5万円の更新料に固守し交渉は決裂した。



 しかし、地主は請求額の更新料を3月末日までに、持参せよとの書面により催促してきた。



 組合と相談し、中本・荒井の両氏は、平成16年12月分までの持参した地代が受領されていることから、既に借地契約が法定更新されていると説明された。更新料の支払い義務は法律上の規定にはなく、更新料支払いの商習慣も最高裁が否定していることも説明された。



 そこで、組合は、地主に対して借地人らは更新料の支払いに応じないことと、拒否された地代を供託する旨を内容証明郵便にて通告した。



 中本さんと荒井さんは、今後も自信を持って対応すると決意している。



東京借地借家人新聞より




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今回も借地更新料を拒否

2008/07/28 08:42

 大田区羽田3丁目に居住する石井・小島・佐藤・須山(正)・須山(新)・田村(アイウエオ順)ら借地人6名が借地人組合に加入して20年余を経過する。



   前回の更新の時は、父から相続した息子より依頼された小田原の弁護士との交渉であった。当時周辺で更新料を支払う事例を見聞きする中、石井さんら6名の借地人は借地法や判例を学習の上、更新料不払いで意志を統一し団結を強めて交渉に臨んだのです。



   その結果、地主代理人弁護士は法律上更新料を諦めざるをえないが、地主を説得するので地代を増額してほしいと提案する。交渉は長引き小田原への通いは1ヶ月余に及んだが遂に、更新料請求は撤回され、地代も納得出来る増額内容で合意した。



  早いものです。あれから20年も経ちました。その間の数回の地代値上げは地主との直接交渉であったので、今回の更新についても地主との交渉と想定したが、組合を嫌がったのでしょう。地主は地元の不動産業者に依頼されたのです。業者は借地人らにではなく、組合に書面にて契約更新を打診してきた。



   直ちに、借地法第4条に基づき更新を請求することを通告すると、業者は更新料は頂けないだろうと請求せずに地代の増額を提示してきたのです。その内容は坪当たり60円の値上げであった。



   借地人らは更新契約書を手にすることが出来ればと了承するつもりであったが交渉で坪当たり50円で合意し12月に締結。嬉しい新年を迎えられました。
           



東京借地借家人新聞より




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業者との交渉で底地を取得

2008/07/25 08:24

 価格も想定以内で面積も10%増しで合意



 今年3月、組合事務所を訪ねて即刻入会したのは、羽田5丁目に居住する田中さんです。相談内容は、地主が土地開発を主要な生業とする会社に替わり、委任状持参の代理人の挨拶は驚きであった。



  借地20坪を買い上げると価格提示するばかりで、田中さんの主張を受け入れようとはしない。つまり、借地人を立ち退かせて更地に仕上げることを目的とする不動産業者の登場であった。



  悩む田中さんは以前知人に紹介された組合を思い出したという。 聞くと組合を良く知っている業者だった。直ちに、今後一切組合の承諾なく、田中さんに接触しないことを確約して交渉に入った。



  底地を購入したいという田中さんの希望を4カ月に渡る交渉で業者を説得、価格も想定以内で面積が以前より1割増しで合意。



  隣接する同一地主の借地人も田中さんの紹介で入会し、希望通りの条件で同時合意となった。 測量分筆の作業に着手したので、近々に決済を迎える。
        



東京借地借家人新聞より




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賃料増減請求権

2008/07/24 01:25

  賃料増減請求権に期間制限を



 借地借家人組合の組合員の中には、土地・家屋の明渡し又は家賃・地代の値上げ等の問題が進捗しないままに供託を20年以上に亘って続けている場合が少なからず存在する。



 例えば貸主から賃料の値上げ請求を受け、借主が値上げに不服で賃料の合意が得られない。そこで借主は従前の賃料を貸主に提供する。貸主は当然その賃料には不満であるから受領を拒否する。借主はそれを法務局へ弁済供託する結果になる。



 前期の法定手続きをして従前の賃料で弁済供託していれば借主は債務不履行の責を免れる。調停・裁判で新賃料が確定され、不足額があるとときは、その不足額に年10%の利息を付して支払う。以上が借地借家法11条及び32条の趣旨である。



 ここで問題になるのは、借主が賃料を供託しているにも拘らず、貸主が長期間、調停・裁判を提起してこないで借主を生殺し状態のまま放置する場合である。家賃・地代は不確定のままの状態で継続することになる。



 この様な弊害を可能な限り除去するためには、立法論的には賃料増減請求権の行使に時間的な制限を加える。例えば「賃料増減請求権の行使期間は5年とする」というように期間の制限を設ける。
 これよって権利を有しながら長期間、その権利を無為に行使しない権利の上に眠る貸主に請求権の行使に期間制限枠を嵌める。それによって当事者間で協議をするか或は裁判制度を使って問題を解決するかを決断させる。



 「賃料の増減請求権は5年の消滅時効にかかる」(大阪地裁2000年9月20日、東京地裁1985年10月15日、名古屋地裁1984年5月15日の各判決がある)




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更新料を断わる  

2008/07/23 00:31

  豊島区JR大塚駅より歩いて数分のところに親の代より借地している仲村さんの所に地主から借地の更新の話があったのは昨年のことであった。



   20年前の更新時に支払った更新料より高い300万円を請求され、しかも、地代の値上げを請求された。知合いの組合員さんから紹介されて組合に入会した。



   組合から更新料の支払いについてその法的根拠、及び算出根拠を求める手紙を出したところ、回答に窮して、私道の駐車問題などで財産権の侵害だなどと称して話合いがつかないならば裁判だと主張してきた。また、前回更新料を支払ったのだから、暗黙の了解があったと解すべきだ主張してきた。



   組合では、仲村さんに、先の東京借地借家人新聞に載った更新料支払いの了解についての判例紹介(*)などをもとに貸主に反論することを提案した。この間、数度にわたる通知書のやり取りをしてきた仲村さんは「組合に入って、このような問題でも安心して相談できる。本当に助かります」と話していた。



東京借地借家人新聞 より



 (*)「かつて更新料を支払った事実があるというだけで更新料支払の合意があったことの根拠とすることはできない」(東京地裁2004年5月21日判決)。そして、更新料の支払いの慣習があるとする地主の主張も認められなかった。




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約定更新料を地主が請求

2008/07/22 09:55

建築確認も取れない土地と支払を拒否



 大田区南六郷1丁目に、所在する宅地約17.82坪を木造住宅建てて使用している山下さんは、父から引きついだ家屋に夫と子供2人と生活している。



借地契約は今年9月末日で期間満了を迎えて、地主より105万円請求された。返事を渋ると、地主は、契約書に借地権価格の1割以上の更新料を支払うと約してあると、電話で執拗に支払いを求めた。



 山下さんはこれまで色々と相談していた隣人(同一借地人の林さん)に相談。林さんは組合の存在は知っていたが、場所は判らず、区の消費者センターに問合わせて組合事務所を訪ねて2人で入会。



 約定更新料は借地法第11条〔〕により無効になることを勉強した山下さんは、組合に入会したことも含め地主に通告。



 地主の依頼を受けた弁護士から組合に連絡があり、地主は請求額に固執し支払いは月賦でも良いとの条件を提示。 



 法律を学んだ山下さんは、建築許可も取れない奥まった宅地を踏まえ重ねて支払い拒否。林さんも2年後の更新を控えて、山下さんに続くと決意している。



  東京借地借家人新聞 より

 





 〔〕借地法 第11条 第2条、第4条乃至第8条ノ2、第9条ノ2(第9条ノ2ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)及前条規定ニ反スル契約条件ニシテ借地権者ニ不利ナルモノハ之ヲ定メサルモノト看做ス






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地代減額裁判で30%減額で和解 

2008/07/18 09:12

葛飾区立石で借地をしている山崎さんは当葛飾借組の同地域の組合員の紹介で入会をした。山崎さんの借地面積は約42坪、1ヶ月の地代は22万5000円で坪約5250円。



 これは、近隣と比較してもかなりの高額な地代であった。そこで地代減額を書面で要求した。



  しかし、地主に全く無視されたので調停を申し立てたが、1回で不調となった。 この結果に、納得できなかった山崎さんは東部法律事務所の榎本弁護士に依頼をして本裁判に臨んだ。



 山崎さんは近隣の借地料を調べ資料として裁判所に提出した。数回の裁判の後、鑑定となった。



  結局、鑑定額の1ヶ月相当地代15万2000円(坪3619円)という現行地代の30%の減額(1ヶ月7万円)で和解し勝利となった。 裁判費用も数ヶ月分の差額地代の返還があったので山崎さんの負担は殆どなかった。



  同地主と同時に裁判を闘っていた四ツ木地区の田中さんの地代減額裁判も地主側の弁護士より和解の申し出があり、地代の鑑定をすることなく、こちらも地代の30%減額で勝利することができた。



東京借地借家人新聞より




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底地を買うか借地を売るかと強迫

2008/07/17 10:25

 大田区多摩川1丁目の宅地約44・2坪を賃借中の落合さんは、5年前地主から依頼された不動産業者から底地の買取を求めたが、経済的に無理する考えはないと拒否。



 今年4月譲受人と称す不動産業者(地上げ屋)から挨拶状が届くと、すぐに業者が訪れて「土地を買うか借地を売るか」と捲し立てるが、すでに組合員で自らの権利を自覚していた落合さんには適わない。その意志はないと伝え、交渉は組合を通すことを求めた。



 さらに同一借地の2世帯の相談にも応じて組合を紹介し入会を勧めた。3世帯の団結により1世帯は、組合と相談の上提示した額に業者が応じて土地売買が成立。



 しかし、落合さんら2世帯に手を焼いた業者は新たな業者に転売。組合員であることを承知で買受けた業者は組合と交渉の結果、前地主からの契約を継承することを了承してこのほど合意した。



東京借地借家人新聞より




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新家主が普通借家契約から定期借家契約への変更を要求してきた

2008/07/16 00:20

      新家主が定期借家契約と
           家賃倍額値上を通知、供託で対抗



  武蔵野市境で戦前から木造平屋建て一戸建の借家に住む伊藤さんは、家主が昨年9月末で地主に借地権付の建物を売却してしまった。



 新家主(地主)から、いきなり昨年10月から1年契約の定期借家契約を結ぶよう請求され、家賃も月額4万2500円を10月分から月額7万円に値上げして前払いで支払えとの一方的な内容の通知を内容証明郵便で送りつけられた。伊藤さんは不安になって組合に相談に来た。



 組合役員から「定期借家契約は期間が満了したら借家を無条件で明渡さなければならない。現行法では普通借家契約から定期借家契約に変更することは居住用では認められていない」とのアドバイスを受け、新家主から来た内容証明郵便に対し、組合を通じて「定期建物賃貸借契約にて賃貸借契約を締結せよとのお話ですが、特別措置法附則第3条により、普通借家契約から定期借家契約への切替は法律で認められていません」ときっぱり拒否し、家賃の値上げについても更新が出来る2年契約でなければ協議に応じられない旨を返答した。



 10月分の家賃を10月末に提供したが、受取を拒否されたので、伊藤さんは早速東京法務局府中支局に供託手続きをとった。すると、家主は家賃値上のみで調停申し立てをして来た。どうやら、定借契約への切替えは諦めたようだ。



東京借地借家人新聞より




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定期借家契約

2008/07/15 09:43

 定期借家契約(定期建物賃貸借)に関して「借地借家法」には次のように書かれている。



 (定期建物賃貸借)
第38条
 期間の定めがある建物の賃貸借をする場合においては、公正証書による等書面によって契約をするときに限り第30条の規定にかかわらず(注1)、契約の更新がないこととする旨を定めることができる。この場合には、第29条第1項(注2)の規定を適用しない。



 前項の規定による建物の賃貸借をしようとするときは建物の賃貸人は、あらかじめ(注3、建物の賃借人に対し、同項の規定による建物の賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。



 建物の賃貸人が前項の規定による説明をしなかったときは、契約の更新がないこととする旨の定めは、無効とする。



 第1項の規定による建物の賃貸借において、期間が1年以上である場合には、建物の賃貸人は、期間の満了の1年前から6月前までの間(以下この項において「通知期間」という。)に建物の賃借人に対し期間の満了により建物の賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、その終了を建物の賃借人に対抗することができない。ただし、建物の賃貸人が通知期間の経過後建物の賃借人に対しその旨の通知をした場合においては、その通知の日から6月を経過した後は、この限りでない。



 第1項の規定による居住の用に供する建物の賃貸借(床面積(建物の一部分を賃貸借の目的とする場合にあっては、当該一部分の床面積)が200平方メートル未満の建物に係るものに限る。)において、転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情により、建物の賃借人が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となったときは、建物の賃借人は、建物の賃貸借の解約の申入れをすることができる。この場合においては、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から1月を経過することによって終了する。



 前2項の規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは、無効とする。



 (注1) 借家人の居住の権利を保護する規定である借地借家法26条の「法定更新制度」及び28条の「正当事由制度」の規定が適用されないことを明確にしたもの。これにより、定期借家契約を選択すると借地借家法の中核である借家人保護規定の2つが排除され、借家人の居住の権利を保護する規定のない無権利状態になることを意味する。



 (注2) 借主にとって不利益な契約ということで借地借家法29条1項で禁止されている1年未満の契約も定期借家契約では認めるとしたもの。



 (注3) 書面の交付とは、定期借家契約を締結する前に賃貸人は契約書とは別に定期借家契約であることを充分認識させることが出来る書面を「あらかじめ借主に現実に引き渡していなければならないということである。



 そして賃貸人自身が直接、「契約は更新がなく、期間の満了により建物賃貸借が終了する旨」が記載された書面交付した上で定期借家契約であることを借主に理解出来るように説明する必要があり、賃貸人の説明義務である。これは宅地建物取引主任者による重要事項の説明義務とは別物でり,重要事項の説明で代用することは出来ない。



 なお、第38条3項にあるように賃貸人本人が説明義務を履行していないときは、定期借家契約中の法定更新及び正当事由排除特約の部分だけが無効とされ、契約全体が無効になる訳ではない。この場合建物賃貸借は法定更新及び正当事由が適用される普通借家契約として有効に成立する。



 @果して、期間満了前までに賃貸人が定期借家契約の終了通知をしなかった場合は、どうなのか。

 
先ず定期借家契約を期間満了と同時に終了させるには、借地借家法第38条4項から期間満了の1年前から6ヶ月前までの間(この6ヶ月間を「通知期間」という)に期間満了により賃貸借が終了する旨を通知しなければならない。この通知請求をしない場合は、期間満了と同時に定期借家契約の終了を賃貸人は主張出来ない。



  Aでは、定期借家契約の期間満了後になされた賃貸人の定期借家契約終了通知が有効なのかどうかである。



 その場合、賃貸人は、もはや定期借家契約の終了を賃借人に請求することは出来ない。「その結果、定期借家契約における「定期特約」は、事実上、消滅して期間の定めのない通常の賃貸借契約が継続することになります。」(「Q&A あなたの借地借家法」東京借地借家人組合連合会編 「別冊 Q&A 定期借家契約」19頁)



 即ち、「期間の定めのない普通の借家契約になる」というのが東京借地借家人組合連合会顧問弁護団の見解である。




 従って、借家契約を解除するには賃借人に正当事由が必要であり、最終的には裁判所の判断に委ねられる。(N)




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無効な定期借家契約

2008/07/14 09:26

 仙台市でアンティ―クの雑貨のお店を営業している斉藤さんは今年の8月に建物を取り壊すので明渡して欲しいと言われた。突然の話しで困っていると家主はいきなりこの契約は今年の2月までの定期借家契約で期限が過ぎているので6ヶ月の予告で解約できると言ってきた。



 心配になってインターネットや本などで借地借家人組合と言う組織の存在を知って相談にきた。電話での相談で困難な面があったが、契約書などをファックスで送付したところ、定期賃貸借契約だという家主の主張には定期借家契約に必要な書面による通知がなかった。その上、家主の夫は宅建主任の免許をもっており、その仲介での契約であった。家主の代理人である弁護士からは」「定期借家契約に基いて、引き続き契約するならば定期借家契約。それ以外ならば明渡しを求める」との通知がきた。



 組合では斉藤さんと相談し「この『定期借家契約』そのものが借地借家法第38条2項の文書がないことで無効となり、通常の賃貸借契約であること。又、期限が過ぎての契約解除通告は無効である」と主張することにした。



東京借地借家人新聞より



 参考法令は「借地借家法」
 (定期建物賃貸借
第38条
 期間の定めがある建物の賃貸借をする場合においては、公正証書による等書面によって契約をするときに限り第30条の規定にかかわらず、契約の更新がないこととする旨を定めることができる。この場合には、第29条第1項の規定を適用しない。



 前項の規定による建物の賃貸借をしようとするときは、建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、同項の規定による建物の賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。



 建物の賃貸人が前項の規定による説明をしなかったときは、契約の更新がないこととする旨の定めは、無効とする。



 第1項の規定による建物の賃貸借において、期間が1年以上である場合には、建物の賃貸人は、期間の満了の1年前から6月前までの間(以下この項において「通知期間」という。)に建物の賃借人に対し期間の満了により建物の賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、その終了を建物の賃借人に対抗することができない。ただし、建物の賃貸人が通知期間の経過後建物の賃借人に対しその旨の通知をした場合においては、その通知の日から6月を経過した後は、この限りでない。



 第1項の規定による居住の用に供する建物の賃貸借(床面積(建物の一部分を賃貸借の目的とする場合にあっては、当該一部分の床面積)が200平方メートル未満の建物に係るものに限る。)において、転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情により、建物の賃借人が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となったときは、建物の賃借人は、建物の賃貸借の解約の申入れをすることができる。この場合においては、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から1月を経過することによって終了する。



 前2項の規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは、無効とする。




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不動産業者が定期借家契約を押し付ける

2008/07/11 10:01

 当事者の合意の上でも居住用借家契約から
      定期借家契約への切替えは法律で禁止されている



 昭島市東町の賃貸マンションに居住する藤森さんは、今年に1月に突然、家主の代理人の弁護士から、「定期建物賃貸借につき、契約期間の満了により前記賃貸借契約が終了することをあらかじめ通知致します」との内容証明郵便を送りつけられた。



 事の起こりは、2年前の契約更新時に始まる。藤森さんは今まで契約者だった奥さんと離婚したため、名義を変更してもらおうと不動産屋を訪ねたところ、新規契約と同じ家賃の5か月分を支払うよう請求された。藤森さんは離婚した奥さんと同居していたのに5か月分は支払えないと断った。その後、不動産屋から家賃の半月分35000円を支払ってくれれば、契約を更新するので手続きをするよう言われた。



 藤森さんは、不動産屋から署名捺印をするよう求められ定期建物賃貸借契約書であることもよく分からず、契約書と定期建物の賃貸借に関する説明書にも署名・捺印してしまった。後で、この契約書は2年たったら家主が更新しないと言えば無条件で追い出されてしまうとんでもない契約であることが分かった。



 藤森さんが日頃から建物の管理や入居者が生活しているにもかかわらず、家主が大きな騒音をたてて貸室の改造工事をすることに苦情を述べていることから、家主にとっては追い出したい借家人だったようだ。



 藤森さんは組合と相談し、2年前の契約は借地借家法第38条2項の説明義務に反し無効であること、名義変更で新規契約に当たらず、普通契約からの切替えは認められないと反論した。



東京借地借家人新聞より



 参考
 「借地借家法の一部改正に伴う経過措置」附則第3条により「居住の用に供する建物の賃貸借の当事者が、その賃貸借を合意により終了させ、引き続き新たに同一の建物を目的とする賃貸借をする場合には、当分の間、改正後の借地借家法第38条の規定は、適用しない。」 



 即ち、既存の居住用借家契約から定期借家契約へは、仮に当事者が合意した上で契約を締結しても切替えは出来ない。それは附則3条で禁止措置が採られているからだ。



 但し、営業用の店舗・倉庫等は当事者の合意があれば、定期借家契約への切替えは可能である。更新契約時には、くれぐれも注意が必要である。(N)




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不当な契約条件を撤回させる 

2008/07/10 08:22

埼玉県新座に住む向井さんは、今から2年前にこのマンションに入居した。入居の際のトラブルやその後の結露などの問題で借地借家人組合に入会。



 向井さんは、今年の8月末で期間満了となり更新をして、新しい契約を締結するつもりでいた。



 契約書には「更新時には、更新は新賃料の1ヶ月分を支払って更新することが出来る。又、更新手数料は借主、貸主から0.5ヶ月分ずつとする。火災保険は管理業者指定した○○保険とする。」と記載されていた。



 更新に際して、請求できることは、貸主にきちんと伝えようということになり、本人が「(1)更新料支払い特約の削除。(2)管理会社は貸主の代理人であるから、更新手数料は貸主に請求すること。(3)火災保険についてはもっと掛け金の安い全労災にするので管理会社の要求には応じられない。(4)借地借家人組合に入会しているので今後の窓口は組合にする。」と記した通知書を出した。



 早速、貸主からは「更新料削除や火災保険会社の変更など、貴殿の一方的な主張は認められないので契約を解除する」とする内容証明書が送られてきた。



 向井さんは組合と相談し、「契約更新は双方がその契約条件などで要望や請求を出し合い話し合うのが筋で気に入らないからといって契約を解除することこそ一方的である」とする文書を用意していた。



 ところが、貸主からこちらの主張を全面的に認める更新契約書を送ってきた。



 「やはりがんばるものだ」と向井さんの感想である。



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建替え再入居で合意

2008/07/09 09:16

寿司屋を営む清水さん新築店舗の所有権を取得
                内装費用は家主側負担で双方合意



 新宿区で寿司屋を営業していた清水さんは、昨年、家主の代理人という不動産会社からこの土地にマンションを建設するからという理由で、明渡を請求された。



 譲渡権付店舗契約で寿司屋を営業していた清水さんとしては、簡単に立退く訳にもいかなかった。大変困った時に、常連のお客さんから「借地借家問題で相談出来る組合があるからそこにいくといいよ」と言われた。



 組合に相談し、自分で出来るところは自分でやってみようと思った。清水さんは、明渡には応じるが、新しいマンションに入居出来るという条件を呑めるならば、話合いに応じるという事で交渉した。



 交渉は最初の不動産会社から建主の会社へと移ったりしたが、粘り強く交渉した結果、新しく出来るマンションの1階店舗を立退き補償金で買い取る事で話しが纏った。その上、新店舗の内装費用は家主が負担するという事で合意が出来た。



 店舗内装の中味の問題やその間の休業補償の問題での合意も出来、この3月に正式に明渡し再入居合意書と売買契約が結ばれた。清水さんは「この難しい交渉を出来たのも組合のお蔭です」と語った。



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更新料支払特約

2008/07/08 00:20

  更新料の授受は慣習に多く頼っており、地域差が非常に大きいという理由から「借地借家法」においても更新料の規定は置かれなかった。更新料については法律には何の規定もない。
 従って法律上は、賃借人が更新料支払の義務を負っている訳ではないし、また賃貸人が更新料を請求する権利を持っている訳でもない。



 最高裁は更新料に関して「賃借期間満了に際し賃貸人の一方的な請求に基づき当然に賃借人に賃貸人に対する更新料支払義務を生じさせる事実たる慣習が存在するものとは認められない」(最高裁1978年1月24日判決)と判断した。



 即ち、予め更新料の支払約束が無い場合は賃貸人が賃借人に対して更新料を請求することが出来ない。前記最高裁判決後、借地・借家に関して更新料支払合意が無い場合には更新料支払を認めた判例は存在しない。



 それでは、契約書に更新料支払特約がある場合、賃借人は更新料の支払義務を負うのか。
更新料支払の理由として多くの裁判例で指摘されるのは、
(A)賃料の不足を補充する趣旨
(B)賃貸人の更新拒絶権・異議権放棄の対価
(C)合意更新された期間は解約申入れの危険を回避出来るという利益の対価、
 以上三点である。



更新料支払特約がある場合、契約を合意更新せずに、法定更新するとどうなるか。
 @「肯定説」更新料特約は契約自由の原則によって合意したのであるから合意更新は勿論であり、法定更新にも有効である。即ち、更新料特約が有る場合、賃借人は更新料支払の義務がある



 A「否定説」更新料特約は合意更新の場合にのみ有効であり、法定更新になった場合は効力を有しない。即ち法定更新した場合は賃借人に更新料支払の義務はない



 借家の場合において、最高裁はAの立場から「本件建物賃貸借契約における更新料支払の約定は特段の事情の認められない以上、専ら賃貸借契約が合意される場合に関するものであって法定更新された場合における支払の趣旨までも含むものではない」(1982年4月15日判決)と明快な判断をしている。



 更新料支払特約は合意更新を想定したもので、法定更新には適用されない。法定更新した場合は賃借人に更新料支払の義務はない。



 これは当然の結論である。借地借家法は経済的負担の無い法定更新を定めている。更新料特約は法の趣旨に反して借主に不利益な経済的負担を課している。特約が法定更新の場合にも適用されるとすれば、それは実質的に経済負担を強制する合意更新を義務付け、無償の法定更新を排除するに等しい。換言すれば法定更新制度の否定である。




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固定資産税台帳の閲覧・証明書の発行

2008/07/07 10:35

  借地借家人に課税標準額
(1)固定資産税台帳公開に関する地方税法の改正(2002年3月28日)により、固定資産課税台帳の縦覧制度の改正が行われた。従来の納税義務者本人に係る固定資産の縦覧制度は衣替えし、2003年4月1日から「固定資産課税台帳閲覧制度」として法定化された。


(2)従来の「固定資産税台帳の縦覧制度」は、昭和30年代までは一般に自由に公開されていた。しかし、法律的根拠に基づかない理由に因って昭和40年代以降、納税義務者本人以外は原則として台帳を公開しない扱いになった。


(3)今回の閲覧制度の法定化によって今まで縦覧制度の埒外にあった借地・借家人を固定資産税の実質的負担者として認め、その使用又は収益の対象となる部分について固定資産の課税標準額等の情報を開示することになった。それに伴って借地・借家人に対しての固定資産税台帳に記載されている事項の証明制度も法定化された。


   過去に遡って閲覧証明も可能
(1)借地・借家人は東京都の場合、都税事務所で固定資産税及び都市計画税の課税標準額の閲覧或は台帳記載事項の証明を受けることが出来る。


(2)その範囲は 
 @借地人の場合、固定資産税台帳に記載されている「当該権利の目的である土地」、即ち、借地部の固定資産税の課税標準額及びその課税標準額の証明等である。 
 A借家人の場合は「当該権利の目的である家屋及びその敷地である土地」即ち、建物と敷地に係る固定資産税の課税標準額とその課税標準額の証明等である。


(3)その場合、借地・借家人は、都税事務所に資格を証明する賃貸借契約書や賃料支払の領収書・供託書等を提示すれば閲覧・証明を受けられる。


(4)課税台帳の閲覧や証明については、請求出来る期間に制限が付いていないので常時行える。


(5)また対象年度は、固定資産税台帳に記載がある限り、過去に遡っての閲覧や証明は可能である。だが、固定資産税の賦課決定の期間制限5年があるので、遡れる上限は5年になるものと考えられる。


(6)閲覧・証明に際しての手数料に関して総務省は「徴収することは適切でない」との見解を発表している。だが、東京都は閲覧(300円)・証明(400円)を手数料とし徴収ている。




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固定資産課税台帳の公開で税額と標準的な地代を計算してみた

2008/07/04 10:16

     固定資産課税台帳の公開で
           地代減額請求の調停の申立へ



 台東区上野桜木は、JR鶯谷駅から5分位、緑の多い閑静な住宅地である。住環境に不満はないが地代には不満が残る。岩崎さんは、地代を1ヶ月49,600円(31坪)支払っている。坪当り1,600円である。近隣の地代に比較しても高過ぎる。



  2003年4月1日から借地借家人に固定資産課税台帳が開示された。そこで岩崎さんは借地契約書を持参し、都税事務所で「固定資産土地評価証明書」の交付(東京都内23区の場合、交付手数料400円)を受けた。 



 組合では、その「固定資産土地評価証明書」を基にして税額と標準的な地代を計算してみた。



   ◆ 【固定資産税額は固定資産税課税標準額×1.4%で求められる。



 固定資産税課税標準額は「固定資産土地評価証明書」から31坪で年間、5,474,768円である。従って、1坪当りの固定資産税課税標準額は、5,474,768円÷31(坪)=176,605円(年間)



 比較し易いように1ヶ月/1坪当りの固定資産税課税標準14,717円(176,605円÷12ヶ月)で計算する。



    1ヶ月/1坪当りの固定資産税額は、14,717円×1.4%=206円…(A)



   都市計画税額は都内23区では2/1の減額措置が採られているので、都市計画税課税標準の特例額×0.3%で求められる。】 



 特例額は「固定資産土地評価証明書」から、固定資産税課税標準額と同額である。



   従って、1ヶ月/1坪当りの都市計画税額は14,717円×0.3%=44円…(B)



 公租公課倍率法では、住宅地では固定資産税都市計画税(A+B)の3倍前後、商業地では2倍前後が適正地代と言われている。税金は1ヶ月/1坪当り250円であるから、現行地代の坪当り1,600円は6.4倍である。住宅地として計算すると、地代は坪当り750円前後が妥当であるから、1ヶ月の標準的な地代(31坪)は23,2500円前後となる。現行の地代1ヶ月49,600円は高すぎる。



 「固定資産土地評価証明書」を根拠に岩崎さんは、簡易裁判所に近々地代の減額請求の調停を申立てる予定だ。




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店舗の更新で家主嫌がらせ 

2008/07/03 00:56

  荒川区西尾久で家賃12万円の店舗を借りラーメン屋を営んでいる佐藤さんは、11年9月末に3年毎の更新を迎えた。だが、条件で折り合いがつかず借家契約を法定更新した。



 しかし、家主は契約書を作成していないから賃貸借は消滅したと言い張った。家主は「自分の老後に使用するから直ちに店を返せ」と言い、挙句には店のシャツターの鍵穴にパテ入れ開かない様にしたり、2階食材置場に通ずる階段入口にクサリで施錠する等、度重なる嫌がらせをして来た。



 佐藤さんは昨年7月に家主に対して賃貸借確認の訴訟を起こした。裁判中にも突然家主からの依頼で業者が店のトタン屋根を剥しに来たりの妨害行為があった。そのときは営業中であり承諾してないと業者を追い返した。 



 今年の2月末に裁判の結果が出た。当然の結論で法定更新が認められ、賃貸借関係は成立しているとの判決を得た。だが、家主はその裁判の結果が不満で抗告した。佐藤さんは裁判所で家主と徹底的に戦う決意である。



東京借地借家人新聞より




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雨漏り修繕を借家人が実行

2008/07/02 00:56

 大田区西馬込1丁目居住の上岡さんは、賃借中の木造瓦葺2階建1棟居宅兼作業場の建物を取得した隣人の家主から、建物の老朽化を理由にした明渡調停を起こされた。だが、明渡調停は不調となった。



 そんな関係から、 これまでも家主に何度も雨漏りの修繕を申し出たが、それに対する家主からの返事はなかった。今回、改めて書面で雨漏りの修繕請求したところ、家主代理人弁護士から家賃と比較して工事費が高額であると拒否回答をしてきた。 



 上岡さんが依頼した業者の見積書は、29万円余で9万円の家賃と比べても適正であると通告した。だが、それに対する返事はなかった。



 やむを得ず上岡さんは雨漏り工事を着工した。すると梯子設置等に家主の協力があり、2日で工事は終了した。家主の協力があり,修繕費に関してやや期待したが、家主は工事代金の支払を拒否した。



 そこで、供託中の家賃から月額3万円X9回分の27万円と、最後2万円余との合計29万円余を相殺することを通知し、2月分の供託から実行した。



 参考条文
 賃貸物の修繕等
 第606条 賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。(民法606条1項)



 賃借人による費用の償還請求


 第608条 賃借人は、賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる。(民法608条1項)






 賃借人が自ら修理費用を負担した場合は、賃貸人に対して、民法608条により、直ちに支出した費用の全額を費用償還請求できる。賃貸人が修理費用を支払わない場合は、家賃と相殺することが出来る。



 
修繕特約があるばあいはこちらを参照


東京借地借家人新聞より




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住宅金融公庫が廃止されると 

2008/07/01 00:35

 住宅金融公庫が廃止されると借地人に悪影響が出るのか



 小泉改革の柱である特殊法人改革は「民間で出来るものは、民間に任せる」を合言葉に肥大化した官営事業を廃止、民営化を目指している。その一環として住宅金融公庫も2007年4月1日に廃止されることが決定された。



 現在、住宅金融公庫は日本の住宅ローン全体の約40%のシェアを占め、年間約50万戸、約10兆円の新規融資を行なっている。公庫利用者の80%が年収8百万円以下で、その中の10%が民間金融機関から「客の選別化」によって切捨てられて融資を拒否された人々である。では、住宅金融公庫が廃止されると借地人に悪影響が出るのか。民間金融機関の融資の貸出条件が現状のままで、住宅金融公庫が廃止された場合を考えてみる。



 住宅ローンの利用を考えている借地人の場合
 @借地契約書に「賃借人が、その所有物を改築又は増築する時は賃貸人の承諾を受けなければならない」等の借地利用を制約する「増改築制限特約」があり、
 A地主が借地人の増改築に飽くまで反対した時は増築・改築(建替)は極めて絶望的である。



 理由は、民間金融機関は融資の条件として借地人の増改築建物に抵当権を設定し、その地主の承諾書を必ず要求する。
 地主は増改築に反対しているのであるから勿論、承諾書に判子を押さない。当然、地主の承諾書が無いので増改築の融資は御破算になる。
 依って、建築資金を全額自己資金で賄えるか又は、親類等から資金調達が可能な借地人以外は@とAの条件がある場合増改築はほぼ絶望的である。



 住宅金融公庫の場合でも原則的には、借地上の建物に抵当権を設定する。しかし、公庫は地主が反対して承諾が得られない時は、地主の承諾書を免除する。
 即ち、地主の抵当権設定承諾書が無くても公庫は、借地借家法17条(注)による借地非訟手続きで裁判所の増改築の代諾許可の決定を得れば、現在はそれだけで建築資金の融資は受けられる。



 公庫の廃止は建築資金不足の借地人にとって、増改築制限特約と地主の反対があった場合、借地借家法17条は無意味な条項になってしまう。このように公庫廃止の影響は借地人保護条項である借地借家法17条の空洞化に繋がる重大な問題を孕んでいる。





(注)借地借家法附則4条に拠って新法施行(平成4年8月1日)前に締結された借地契約にも適用される。



  (借地条件の変更及び増改築の許可
 第17条 建物の種類、構造、規模又は用途を制限する旨の借地条件がある場合において、法令による土地利用の規制の変更、付近の土地の利用状況の変化その他の事情の変更により現に借地権を設定するにおいてはその借地条件と異なる建物の所有を目的とすることが相当であるにもかかわらず、借地条件の変更につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、当事者の申立てにより、その借地条件を変更することができる。



   増改築を制限する旨の借地条件がある場合において、土地の通常の利用上相当とすべき増改築につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、借地権者の申立てにより、その増改築についての借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。



 3  裁判所は、前2項の裁判をする場合において、当事者間の利益の衡平を図るため必要があるときは、他の借地条件を変更し、財産上の給付を命じ、その他相当の処分をすることができる。



 4  裁判所は、前3項の裁判をするには、借地権の残存期間、土地の状況、借地に関する従前の経過その他一切の事情を考慮しなければならない。



 5  転借地権が設定されている場合において、必要があるときは、裁判所は、転借地権者の申立てにより、転借地権とともに借地権につき第1項から第3項までの裁判をすることができる。



 6 裁判所は、特に必要がないと認める場合を除き、第1項から第3項まで又は前項の裁判をする前に鑑定委員会の意見を聴かなければならない。




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放火が原因で建物と車が焼失

2008/06/27 00:09

 建物公示書で建替え表示
          公示書を外すと即明渡し請求



 豊島区池袋で青果業を営んでいる畑中さんは、自宅兼店舗の前に借地し貸家とトラックを置く駐車場として使用していた。借地期限が過ぎたから契約を解除し、自己使用するから明渡せという地主との争いで10数年にわたって供託している。



 今年の秋に放火が原因で建物と車が焼失してしまった。直ちに「この土地上に存在した建物が滅失したが、借地権者は新たに建物を建築する計画であるという」建物公示書を道路側の見えるところに掲示する事にした。(*)



 全焼にともなって保険金は出たが、建替えをするには全額自己資金ではいかない事情があり、前述の建物公示書をはずしてしまった。



 そこにつけこんで、地主の代理人の弁護士は、建物が焼失したのだから借地権もなくなったので明渡せと内容証明書を送付してきた。



 明渡しの要求は拒否する事にし、自己資金で建替え出来る建物を建てて残りを従来どおり駐車場として使用するか、借地権を買い取ってもらうように交渉するか方針を家族で相談することにした。





(*)借地借家法第10条2項
第10条
 借地権は、その登記がなくても、土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる。



 前項の場合において、建物の滅失があっても、借地権者が、その建物を特定するために必要な事項、その滅失があった日及び建物を新たに築造する旨を土地の上の見やすい場所に掲示するときは、借地権は、なお同項の効力を有する。ただし、建物の滅失があった日から2年を経過した後にあっては、その前に建物を新たに築造し、かつ、その建物につき登記した場合に限る。



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家主から明渡請求

2008/06/26 09:39

 秋晴れの日、組合事務所を訪れた田口さんは、開口一番「家主の明渡し請求に応じなければいけないのですか」との質問だった。



 月額41000円の家賃を約定どおり支払い何らの違反もないにもかかわらず、家主の代理人不動産業者が紹介する物件を見て回ったが、納得できず相談にきて組合に加入した。



 緑が多く静寂な住宅街である大田区久が原2丁目に所在の木造瓦葺2階建て共同住宅の内階上、東南の角の部屋約13・2u(築約40年)環境は最良のところだ。



 田口さんは相談の中で、業者の言いなりではいけないと自覚した。これまでの対応を白紙に戻し、今後は組合を通して交渉する旨を業者に通告した。驚いた業者から連絡があり、早速組合役員が交渉に入る。



居住者一人となり、家主の建替えの意向を踏まえての交渉で、当初を大幅に上回る補償額と、田口さんの納得する内容で合意に達した。



 「権利は自ら主張することの大切さが判りました」とは田口さんの言葉。



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底地を公売で落札

2008/06/25 10:01

   江東区大島5丁目の坂田さんは約42坪の借地をしていた。15年程前に地主が地上げを業とする不動産業者に変わってから係争が始まった。高価格で底地を買取れといわれたり、次々と地主が変わった。このため、15年間供託をして頑張り抜いた。



 ところが、最近静かになったのでどうなったかと思っていたら東京都が私の住んでいる借地の差押に来た。



 早速、都主税局整理部や公売課と交渉を開始。10数回の話合いで地主は全く資料がないので坂田さん方で全部揃えることになった。



 いよいよ公売になったため、坂田さんも参加した。公売はその土地に関係のある人が入札権を持っている。



入札の結果、坂田さんは公売底値の400万円で落札できた。直ちに、入金を済ませて昨年12月には登記も完了した。「思いだせば、借地人組合に元気と力を出してもらって今日という日があると思います」と坂田さんは語る。



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消費者契約法は借主の救済に有効

2008/06/24 00:53

 消費者契約法は借主の救済に有効
   借主に不利益な原状回復特約を無効にする


 賃貸借の契約トラブルの中で圧倒的に多いのが契約終了時の敷金の清算と原状回復の問題だ。国土交通省の調査でも相談の約4分の1を占めている。賃貸借契約トラブルの原因は、消費者と事業者の情報量や交渉力の格差を利用した事業者の契約支配によるものが多くなっている。


 トラブルに巻き込まれた場合に消費者である借主に強い見方になる法律がある。それが 2001年4月1日に施行された「消費者契約法」である。


 <借主に不利益な原状回復特約>
 賃貸マンションやアパートを借りる場合、多くは不動産業者が物件の仲介をするが、その際に作成する契約書は事業者に有利な内容のものが殆どである。


 例えば「乙(借主)は賃貸借物件の使用に際して原状回復義務を負う。従って解約時には賃貸借物件を借りたときの状態に戻さなければならない」或は「解約時の畳の表替え、襖、障子の張替等は乙(借主)の負担とする」等である。


 従来はこのような特約が書き込まれた契約書の場合、敷金は殆ど戻らない例が多かった。だが、消費者契約法第10条は、消費者である借主の義務を加重させ、借主の利益を一方的に害する特約は借主が承知の上で契約したものであっても無効に出来る。


<不当な原状回復費用を請求され、少額訴訟へ>
 渋谷区本町1丁目の賃貸マンションに年居住した田中幸子さんは昨年3月末に部屋を退去した。だが退室時の立会の際に、家主が一方的に作成した「リフォーム代金覚書」に強引に署名捺印させられた。納得がいかないままに応じてしまった覚書には、クロスの張替え(85,248円)、カーペット張替え(51,000 円) クリーニング代(33,000円) 、現場諸経費(10,000円)等消費税を含め、原状回復費用の合計が215,090円であった。


 後日、この金額が家主から請求された。釈然としない請求に納得出来ず、借地借家人組合に相談した。組合は直ちに「覚書は消費者契約法第10条により無効である」と家主に通知した。加えて、6月に東京簡易裁判所に敷金16万円の返還少額訴訟を行なった。少額訴訟で被告の家主は契約時に原状回復費用を原告(借主)が負担する約束があったとして争った。


 <少額訴訟異議審でも借主勝訴>
 9月に少額訴訟の判決があり、「被告(貸主) は原告に対し、金110,468円及びこれに対する年5%の割合による金員を支払え。訴訟費用は被告の負担とする」との判決が言渡された。


 だが被告の家主は、この判決に不服で異議の申立をしたが、今年の2月に「少額異議判決」が下され、「同裁判所は昨年9月11日に言渡した少額訴訟判決を認可する」として家主の異議の申立が退けられ、田中さんが勝訴した。


 このように賃貸借契約で原状回復費を借主に負担させる原状回復特約を押付けられ、押印しても「故意・過失及び善管注意義務違反」以外の「通常損耗や自然損耗」に関しては借主にその費用の支払義務はない。「故意・過失及び善管注意義務違反」以外は原状回復の対象にならない。従って家主が敷金を返さないといて借主は泣き寝入りする必要はなくなった。


 「消費者契約法」は「借地借家法」と共に借主にとっては大きな「武器」となる。借地借家人組合は借主救済のために消費者契約法を積極的に活用しなければならない。 



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建替えで和解

2008/06/23 01:05

    地主が無理難題をいうので
         非訟手続を進めると和解を提案  



大田区池上3丁目に所在する土地約91・68uを賃借する松島さんは、9年前の契約更新満了の際に地主より代理人弁護士を通して自己使用を理由とする更新拒絶を求められたが、これを拒否し法定更新にて今日に至った。



 一昨年秋に建替えの必要が生じたので、地主に承諾を求めるために組合役員同席で地主の弁護士と交渉を行った。その場での合意内容は地価については路線価を基準にすることだったが、その後地主は、松島さんの借地の場所からはかけ離れた商店街通りの路線価を基準にした計算方式で、松島さんの提示額の2倍強(400数10万余)の更新料と建替え承諾料を求めてきた。



 さらに、更新拒絶後も受領していた地代は5.2倍の増額請求だった。地価下落の現実を無視した信託銀行不動産部の調査に基づくものとして松島さんに提示してきたものだった。



 松島さんは限られた予算と今後支払う地代を考えると、こんな無理難題をいう地主代理人弁護士とは交渉は出来ないと、組合役員と相談のうえ借地非訟手続を申立てることにして、昨年の2月にその手続が行われた。



 同年10月に地価の3%との鑑定が裁判で示された。すると相手弁護士から承諾料に10数万円加算し100万円で和解したいとの申し入れがあったと組合顧問弁護士より連絡あり、松島さんは地主の意向を受入れてこの程和解が成立した。



 新年を迎えて、新築の工事に着工することになった。



東京借地借家人新聞より




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敷金を少額訴訟で取り返す

2008/06/20 07:57

  豊島区西池袋に住む加藤さんは、子供が生れるのを機会に引越しする事を決めた。結婚して2年間住んだアパートをこの4月に引越した。僅か2年間の生活なのでほとんど損傷も汚れもなかった。引越をしてもなかなか敷金は返されなかった。



 管理会社に原状回復費用についても再三の請求にもかかわらず返答がなかった。そこで家主に直接内容証明で敷金返還の請求をしたところ管理会社と話し合うよう回答があった。



 あらためて回答を求めると43万円の原状回復費用の請求があった。組合とも相談し、敷金返還の少額訴訟をおこす事を決め、ただちに裁判所に手続きをした。 



 裁判所では、管理会社の人間が賃貸契約書には原状回復費用として、クロスの張替、畳の取り替えなどが約定にあると主張したが、裁判官はその訴えを途中で遮って、そのような主張は認められないからとして和解を勧告した。和解の内容には不十分さがあったが、一日で敷金問題は決着した。



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更新料と地代値上げを拒否

2008/06/19 00:31

 更新料と地代値上げを拒否、
             不利益な特約条項を削除させる



 板橋に住む、西郷さんの家は板橋区と豊島区の区界で、昔は、目の前を川が流れており、今は暗渠になって遊歩道と公園になっている。



 昨年の夏に、西郷さんの自宅に地主の代理人の不動産会社が訪問してきた。内容は、法定更新中の契約を更新したいので、更新料の支払と地代の値上げ、そして契約書を取り交わしたいと言ってきた。



 昔、借地借家人組合に相談した事がある西郷さんは、知り合いの人を通じて組合事務所に相談に来た。組合では、直ちに地主宛てに「更新料については法的根拠がないこと。地代の値上げについても、経済事情の動向、公租公課の増減、近隣の相場のいずれもとっても値上げの要因がないこと」との断りの通知書を出した。 



 この通知書に対して代理人は更新料と値上げをあきらめ財務省に物納したいので契約書の作成に応じて欲しいと言ってきた。財務省に提出予定の契約書案は増改築特約や更新料支払などの内容で認められないと返答。最終的には借地人に不利な条項を全て削除した契約で文書が出来上がった。



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借地明渡で勝訴

2008/06/18 00:36

      地主の正当事由を否定 



 墨田区東向島で30坪の土地を借り、木造2階建ての建物を建て居住している村上さんは昨年3月に地主から建物収去土地明渡請求で東京地方裁判所に提訴された。昨年11月に判決が下り「原告の請求を棄却する」との内容で村上さんが全面勝訴。地主が控訴せず判決が確定した。



 事の起こりは、前地主が借金を返済できず土地に設定した抵当権に基づき、昭和59年競売が開始された。平成元年に現在の地主が566万円で買取り、地主の地位を承継した。



 その後、地主は地上げ屋を使って土地の明渡を迫り通路妨害などいやがらせを行った。平成2年に村上さんは、通路の占有使用妨害禁止の仮処分を申請し、平成3年に賃借権存在確認請求で提訴し、平成4年に和解が成立した。その時に契約の期限を平成11年12月31日と定めた。



 平成11年7月に地主は更新を拒絶する通知を寄越したが、村上さんは直ちに明渡しを拒否する回答を出した。その後地主が起こした調停は平成12年2月に不調となった。



 今回の判決では、地主の更新拒絶の理由に正当事由があるかどうかが争点となった。判決理由では「本件土地は公道に接してはいるものの、間口は1mにも満たないもので、…本件土地が建物用地として適格性があるものとは認められない。そうすると、更新を拒絶して本件土地の明渡を求めることによって原告の目的(建替えて家族と一緒に暮す)を達することは困難である」と判示した。



東京借地借家人新聞より




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借地の更新料を拒否

2008/06/17 10:21

 更新料特約も無いのに
             200万円の更新料 を請求



 豊島区要町に住む田沼さんは、約58坪の借地で今年の6月で20年の契約期間が満了した。地代は毎月きちんと支払い、建物を改築した時は承諾料も支払ってきた。



 今年の3月に、地主の代理人と称する不動産業者が訪れ「契約を更新したいのならば、更新料を200万円(坪34,500円)支払え」と請求された。年金暮しで息子夫婦と一緒に暮らしていた田沼さんにとっては、いきなりの大金の請求で困っていた時に、組合のチラシが入り、急いで組合に相談に行った。



 組合では、更新料については、法律上の定めもなく契約上の定めのないものは、支払う必要が無いことを説明され、早速組合に入会した。組合では不動産業者に「田沼さんは借地借家人組合の組合員であること、今後の協議は組合を窓口にして行うこと」を通告した。



 その後、不動産業者から「更新料について話合いしたい」と組合に電話があったが、「法的にも契約上でも義務のない更新料は一切支払わない」と通告すると「法律上なくても、私の知るかぎりでは、全員が更新料を支払っている」と言い張ったが、最高裁判例などを説明すると「判りました」と言って電話をきった。



 その後、不動産業者は代理人を下りてしまい、地主も更新料請求については断念した。
 田沼さんは「更新料を支払わずに済んだのは組合を知ったからです。いつ、追出されるのか不安の毎日でしたけれど、これからは安心して、眠れます」と語った。



東京借地借家人新聞より




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